香木「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りを再現!特別展「正倉院 THE SHOW」で初公開
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大阪歴史博物館で6月14日から開催中の特別展「正倉院 THE SHOW—感じる。いま、ここにある奇跡—」にて、宮内庁正倉院事務所のプロジェクトで再現された正倉院宝物「蘭奢待(らんじゃたい)」の香りが初公開。
「蘭奢待」とは、正式名称である宝物名を「黄熟香(おうじゅくこう)」といい、東南アジアに分布するジンチョウゲ科アクイラリア属の木の切り株などに樹脂や精油が沈着してできた香木で、いわゆる「沈香(じんこう)」。沈香のなかでも、正倉院の蘭奢待はとくに名香とされ、織田信長や足利義満・義政などが、天皇に許可を乞い、その一部を切り取ったことで知られています。
「天下第一の名香」と呼ばれてきたものの、謎に包まれてきたその香り。正倉院事務所では2024年度から、高砂香料工業株式会社の協力のもと、正倉院に以前から保管されてきた、蘭奢待の「脱落片(だつらくへん)」を使用し、成分分析などの詳しい調査を実施。成分分析の結果と、香りを嗅いだ調香師の研ぎ澄まされた感覚によって、歴史上初めて、蘭奢待の香りが蘇りました。
会場には再現した香料の入ったガラス容器が設置され、カバーを取って香りを楽しめるそう。ぜひこの機会に、織田信長が熱望した香りを実感してみては?
■特別展「正倉院 THE SHOW—感じる。いま、ここにある奇跡—」概要
期間: 2025年6月14日(土)~8月24日(日)
場所:大阪歴史博物館(大阪府大阪市中央区大手前4-1-32)
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:火曜日(ただし、8月12日は開館)
入場料:大人2000円、高校生・大学生1500円、小学生・中学生1000円
特設サイト shosoin-the-show.jp/osaka
お問い合わせ先 なにわコール 06-4301-7285(8:00~21:00 無休)