アロマで秋支度。心地よい暮らしのアイデア&アイテム
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季節の移ろいを感じながら、心豊かに過ごすためには?スタイリストの石井佳苗さんに、室内をアロマとともに秋らしく整えるための工夫を伺いました。秋の香りを楽しむクラフトづくりもあわせて紹介します。
秋支度を楽しむインテリアアイデア4
普段の暮らしにもアロマテラピーを取り入れている、インテリアスタイリストの石井佳苗さん。香りと布は「好き」という感覚を大切に選び、季節感を演出しているそう。季節にふさわしい香りとともに部屋を整えるための、4つのアイデアを教えていただきました。
【アイデア1】お気に入りのアイテムで、香りのコーナーをつくる

チェストの一角には、モダンな真鍮のアロマディフューザーや、ガラスのキャニスターに入った浄化用のホワイトセージといった、お気に入りのアイテムがずらり。一輪挿しの胡蝶蘭は、石井さんいわく「生けただけで様になる花」なのだそう。
【アイデア2】香りのスプレーで、気持ちを手軽に整える

季節や気分に合わせて香りを手軽に楽しめるスプレーは、いつも手の届くところに。ブレンドする精油のチョイスは四季折々に変わるという石井さん。秋は「パインやベンゾイン、クロモジ、シダーウッドなど、温かみのあるウッディ系の香り」がお気に入り。
【アイデア3】温かみのあるファブリックで秋らしさを演出

「ファブリックは部屋の季節感を印象づける鍵となる存在。モノが多いほうが、不思議と温かみのある雰囲気になります」と石井さん。寒くなるにつれて、毛足の長い生地やウール地のファブリックやクッションが増えていくそうです。秋にふさわしい香りをファブリックウォーターにしてひと吹きするのもおすすめ。
【アイデア4】植物とキャンドルで、自然や時の流れを感じる

デスクの上には数種類のユーカリをアレンジ。「みずみずしいものと暮らすことは、自分を元気づける工夫のひとつ」と石井さん、部屋選びでは、「自然や鳥が見える大きな窓」を大切な条件にしているのだそう。ケーキドームには、毎朝灯すアロマキャンドルが。この習慣は、自然や時の流れを感じながら暮らす北欧のライフスタイルに影響を受けたもの。
「秋時間」に寄り添うアロマアイテム2
季節の移ろいを味わいながら心豊かに過ごすために、秋らしい香りを楽しめるアロマクラフトのアイデアを紹介します。
【アイテム1】花材の変化と香りをともに楽しむ、ワックスリボンのスワッグ

束ねるリボンをワックスコーティングしたスワッグ。形を固定されるので型崩れしにくく、壁にかけて飾るのもおすすめ。ワックスにつける香りは、スッとした清涼感のあるユーカリと、弾けるような軽やかさをもつレモン。さらにラベンダーとティートリーを合わせて、まるでスワッグが部屋を浄化するようなイメージのブレンドです。
〈材料〉
- パラフィンワックス…100g
- 花材 (ドライになるもの)… 1束
- リボンまたは細く切った布… 1本
- ステンレスワイヤ…適宜
- ユーカリ精油…6滴
- レモン精油…4滴
- ラベンダー精油…2滴
- ティートリー 精油…2滴
- ゴム手袋 …1組
- クッキングシート1枚
〈作り方〉
- 花材を束ね、茎をワイヤで巻く。
- ビーカーか鍋にパラフィンワックスを入れ、電磁調理器で弱火にかけ80〜90℃まで溶かし、リボンを入れて空気が抜けるまで浸す。
- ワックスから取り出しクッキングシートの上に置き、あらかじめブレンドしておいた精油を加える。
- リボンワックスが固まらないうちに、ゴム手袋をはめて花材のワイヤを隠すように巻き、形を整える。
【アイテム2】ローズとハーブが香る、フラワースティックバー

置くだけで香りを楽しめるスティックバー。並べたりグラスに挿したり、ディスプレイもお好みで。使用するワックスは、透け感のあるパラフィンタイプ(A)と真っ白なソイワックス(B)の2種類。(A)は葉や花びらをあえて飛び出させることで、立体感のある仕上がりに。バラ(A)には、秋の夜長に似合いそうな、華やかでロマンチックな香りのブレンドを。ハーブ入り(B)には、落ち着きのある紅茶のような香りを組み合わせました。
Aタイプ(パラフィンワックス+花材)
〈材料〉( スティック1本分)
- パラフィンワックス …80g
- マイクロワックス… 8g
- 好みの花材…数本
- イランイラン精油…18滴
- ベチバー 精油…18滴
- ローズ(アブソリュート)精油…9滴
- サンダルウッド精油…9滴
- クッキングシート …2枚
〈作り方〉
- クッキングシートを2枚重ねて、横5cm×縦20cm×高さ5㎝のバットを作り、角をホッチキスで留める。
- 花材をバットから少しはみ出すように入れる。
※花材は生花・ドライどちらも可。 - 鍋にパラフィンワックスとマイクロワックスを入れ、電磁調理器で弱火にかけ80〜85℃まで溶かし、2.に流し込む。
※バットが崩れやすいので勢いよく入れないこと。 - 精油を加え、割り箸などで混ぜる。
- 耳たぶくらいの硬さになり、カッターで切っても液体が出なければ周りの不要な部分をカットし形を整える。
※カットしないままでも可。
※ソイワックスに比べ、パラフィンワックスは完全に冷えると硬くて切れなくなり、割れてしまうので注意。 - バットを外して完成。
Bタイプ(ソイワックス+ハーブ)
〈材料〉( スティック1本分)
- ソイワックス(ハードタイプ)… 200g
- ドライハーブ類…適量
- ベルガモット精油… 30滴
- クラリセージ精油… 30滴
- ゼラニウム精油… 30滴
- パチュリ精油…30滴
- クッキングシート…1枚
〈作り方〉
- クッキングシートで横15㎝×縦20㎝×高さ5㎝のバットを作り、角をホッチキスで留め、底にハーブ類を散らす。
- ビーカーまたは鍋にソイワックスを入れ、電磁調理器で弱火にかけ溶かし、70℃になったら1.に流し込む。精油を加えて割り箸などで混ぜ、好みでドライハーブを追加する。
- 固まったらカッターで好きな形にカット。
※ワックス使用上の注意
- ワックス類を溶かす際は、ガスなどによる直火は引火の恐れがあるため避け、温度設定ができる電磁調理器を必ず使用してください。
- 鍋は電磁調理器対応のホーロー、ステンレス、アルミ製、ビーカーはホーロー製(持ち手つきがおすすめ)を使用してください。
- ワックス類は高温になるため、取り扱いにはご注意ください。
- 精油の量はワックスの7%まで可能です。
※作製上・使用上の注意
肌に異常を感じた場合は使用を中止し、医師の診察を受けてください。
材料はインターネットなどで入手できます。
※この記事は2020年9月25日発行の機関誌No.97「アロマと過ごす秋時間」取材当時の情報です。
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