オフィスに香りをプラス!おすすめアロマと仕事に役立つ活用法

仕事をする中で、集中力の低下やストレス、気分の乱れに悩む人は多いのではないでしょうか。そんなとき、アロマテラピーを上手に取り入れることで、心身を整えながら快適な環境をつくることができます。

今回は、オフィスにおすすめの精油や、仕事の効率アップ・印象アップ・ストレスケアにつながる精油の活用法を紹介します。香りの力で、毎日のオフィス時間をもっと心地よく過ごしましょう。

オフィスにおすすめの精油

長時間過ごすオフィスでは、アロマテラピーを上手に取り入れることが、集中力アップや気分転換、ストレスケアなど、快適な環境づくりにつながります。

ここでは、オフィスで使いやすく、シーンに合わせて活用できるおすすめの精油を紹介します。

ペパーミント

ペパーミントの画像

ペパーミント精油の清涼感のある香りは、頭をスッキリさせたいときや気分を切り替えたいときにぴったりです。特にランチ後の眠気を感じる時間帯や、集中力が途切れがちな午後におすすめです。

ただし、ペパーミント精油は皮膚刺激があるため、直接肌につけず、ディフューザーなどを利用し芳香用として使用しましょう。

ペパーミント精油に期待できる効能や活用法については、以下の記事で詳しく解説しています。

かんきつ系

グレープフルーツの画像

かんきつ系の香りには、気持ちを前向きにしたり、やる気を引き出したりする作用が期待できます。明るくさわやかな香りが、オフィス空間を快適な雰囲気にしてくれるでしょう。

同じかんきつ系精油でも種類によって働きかけが異なるため、目的に合わせて選ぶのがおすすめです。

たとえば、リフレッシュしたいときはグレープフルーツ精油やレモン精油がぴったり 。特にグレープフルーツ精油の場合、香りを嗅ぐと脳内の情報処理速度が高まったという研究報告があり、集中力アップにも役立ちます。

一方、リラックスしたいときはベルガモット精油を、前向きな気分になりたいときはスイートオレンジ精油やユズ精油を選ぶとよいでしょう。

ローズマリー

ローズマリーの画像

ローズマリー精油は、スーッとした清涼感とほのかな甘さを併せ持つ、すっきりとした香りが特徴です。

研究では、ローズマリー精油により、精神的疲労の回復や作業効率の向上が見られたことが報告されています。頭をすっきりさせたいときや、集中力を高めたいときに取り入れてみるとよいでしょう。

オフィスでの精油活用法その1|ビジネスシーンで香りを使って印象アップ

ビジネスシーンでは、第一印象がその後の信頼関係に大きく影響します。さりげなく香りを取り入れることで、相手に心地よい印象を残し、円滑なコミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。

ここでは、名刺や受付スペースなどで手軽に実践できる精油の取り入れ方を紹介します。

名刺に香りをつけて印象アップ

名刺に香りをほんのりまとわせれば、名刺交換の際にふわっと香りが広がり、相手の印象に残りやすくなります。

方法はとても簡単です。密閉できる袋に、精油を1~3滴たらしたコットンと名刺を一緒に入れ、1時間ほど置いておくだけでほのかな香りが移ります。

精油を直接名刺につけるとシミやインクのにじみの原因になるため、香りだけを移すのがポイントです。

名刺に添える香りは、自分らしさが表現できるものや、会話のきっかけになるようなものを選ぶのがおすすめです。たとえば、出身地にちなんだ植物から採れた精油を使えば、自然と話題が広がります。

また、「どんな印象を与えたいか」という視点から選ぶのもよい方法です。清潔感やさわやかさを出したいならレモン精油やグレープフルーツ精油、落ち着いた印象にしたいならラベンダー精油やヒノキ精油など、与えたい印象に合わせて香りを選んでみましょう。

香りでオフィスの待合室や受付スペースを快適に演出

受付や待合スペースにディフューザーを置くことで、来訪者を心地よい香りで迎えることができます。

香りには空間の印象を左右する力があり、清潔感や安心感を演出することで、オフィス全体の雰囲気をぐっとよくしてくれます。

おすすめの精油

待合室などのパブリックスペースには、個性的な香りよりも、誰にでも好まれやすいやさしい香りが適しています。

おすすめは、かんきつ系をベースにしたブレンドです。スイートオレンジ精油、ベルガモット精油、ラベンダー精油を「2:2:1」の割合でブレンドすると、明るさと落ち着きを兼ね備えた香りになります。

また、ペパーミント精油やレモン精油、グレープフルーツ精油なども清涼感があり、多くの方に好まれる香りです。

オフィスでの精油活用法その2|香りで仕事の効率を上げる

オフィスで長時間過ごしていると、疲労や眠気で集中力が途切れ、パフォーマンスが落ちてしまうこともあります。

そんなときにも精油を上手に取り入れることで、気分をリフレッシュしながら仕事の効率アップを目指せます。

ここでは、集中力を高めたいシーン別におすすめの活用法を紹介します。

大事なプレゼン前やデスクワーク時に香りで集中力を上げる

重要なプレゼンの前や、デスクワークに集中したいときには、シャキッと気分を切り替えてくれる香りを取り入れましょう。

長時間香らせるよりも、気持ちをリセットしたいタイミングでピンポイントに使うのがコツです。ティッシュやハンカチに精油を1~4滴たらし、軽く香りを吸い込むようにしてみましょう。

おすすめの精油

集中力を高めたいときはレモン精油やローズマリー精油、眠気を覚ましたいときはペパーミント精油がおすすめです。すっきりとした香りが脳を活性化し、作業効率アップにつながります。

香りで会議の議論を活発化

無機質になりがちなオフィス空間も、精油を取り入れることで心地よい雰囲気に変えられます。

会議や打ち合わせの前に、アロマスプレーを軽く散布しておくと、緊張がやわらぎ、意見交換がしやすい空気をつくることができるでしょう。

アロマスプレーの作り方については、こちらの記事を参考にしてみてください。

おすすめの精油

初対面のメンバーが多く、場を和ませたいときはスイートオレンジ精油グレープフルーツ精油などのかんきつ 系がぴったりです。

中だるみを防ぎたい会議にはペパーミント精油レモン精油など、すっきりした香りを選ぶとよいでしょう。

オフィスでの精油活用法その3|香りでストレスマネジメントをする

近年、働く人のメンタルヘルスケアに注目が集まっています。仕事に関わるストレスは誰にでも起こり得るもので、集中力の低下や気分の落ち込みにつながることもあります。

こうした背景から、2015年12月には労働安全衛生法の改正により、従業員50人以上の事業場に対して「ストレスチェック制度」が導入され、職場でのストレス対策がより重視されるようになりました。

その取り組みのひとつとして、アロマテラピーを活用する企業も増えています。香りの力で心身をリラックスさせ、オフィスの雰囲気をやわらげることで、従業員のストレス軽減やモチベーションアップにつなげているのです。

また、企業ブランディングの一環として香りを活用する動きも広がっています。店舗やオフィスの受付スペースなどに心地よい香りを取り入れることで、来訪者に好印象を与え、企業イメージの向上にも役立っています。

さらに、広い空間だけでなく、一人ひとりのデスクまわりでも香りの力を活かすことが可能です。

ここでは、日常のオフィスで気軽に取り入れられる香りによるストレスマネジメントの方法を紹介します。

イライラしたときは香りで気持ちを切り替え

イライラしたり、疲れを感じたりしたときは、心を落ち着かせてくれる精油を取り入れてみましょう。

アロマストーン(素焼きのディフューザー)なら、火や電気を使わずにデスクで気軽に香りを楽しめます。

また、ティッシュやハンカチに精油を1~4滴たらしてデスクに置き、ふんわりと香りを感じるだけでも気分転換に役立ちます。

おすすめの精油

ストレスで気持ちが高ぶっているときは、ラベンダー精油ヒノキ精油ローマンカモミール精油がおすすめです。穏やかで安心感のある香りが、張りつめた心をほぐしてくれます。

まとめ

仕事中のちょっとした疲れや気分の切り替えには、アロマテラピーを取り入れてみるのがおすすめです。精油を活用することで、オフィスの空気がふっとやわらぎ、気持ちにも自然と余裕が生まれます。

「忙しいけれど、ほっとひと息つきたい」「職場の雰囲気を少し変えたい」──そんなときこそ、香りの力を上手に取り入れてみましょう。

精油の特徴や選び方をもっと知りたい方は、「アロマテラピー検定」で学んでみるのもおすすめです。アロマについての知識を深めながら、自分らしく楽しむヒントや、日々の暮らしに役立つアイデアがきっと見つかるでしょう。

【出典】
大野博美,他 (2007) グレープフルーツの香りの吸入が課題遂行に伴う集中力低下を防ぐ. Aroma Research 8(2):168-171.

監修
アロマサイエンス研究所
監修
アロマサイエンス研究所

植物の持つチカラが、心や身体にどのように作用するのか、研究・調査によってその有用性を明らかにし、さらに多くの方にアロマテラピーの魅力を伝えていくため、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が立ち上げた研究所。

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