香りでリラックスできるって本当?おすすめのアロマも紹介

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好きな香りをかぐと、ふっと気分が変わったり、心が落ち着いたりした経験をした方は多いのではないでしょうか。特定の香りによって記憶や感情が呼び起こされる「プルースト効果」も有名ですね。

今回は、香りでリラックスできるといわれる理由や、おすすめのアロマを解説します。

香りでリラックスできる理由

嗅覚でキャッチされた香りの情報は、脳の大脳辺縁系に直接届きます。

好き嫌いなどの感情を呼び起こす「扁桃体」や、記憶に関わる「海馬」を経由したあと、自律神経・ホルモン・免疫のバランスを司る「視床下部」などに香りの情報が伝達されるため、感情や記憶、体調などに変化が起こるのです。

脳のメカニズムの画像

中でも、心身のリラックスに関わるのが自律神経です。自律神経には、心身を活動モードに導く交感神経とリラックスモードに導く副交感神経があり、通常はお互いにバランスを取り合って働いています。

ところが、過剰なストレスや不規則な生活などによって活動モードの状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、リラックスモードに切り替えるのが難しくなってしまうのです。


アロマテラピーで用いる精油(エッセンシャルオイル)には、嗅覚を通じて副交感神経の働きを高め、リラックスモードに導いてくれるものが多くあります。また、交感神経と副交感神経のバランスを整え、オンオフのスイッチの切り替えをスムーズにする作用も期待できますよ。

リラックスしたいときにおすすめのアロマ

リラックスしたいときの味方になってくれるアロマ。たくさんある種類の中からどんなものを選んだらよいのか、おすすめを3つ紹介します。

クラリセージ

クラリセージは、やや甘くパウダリーな香りです。マスカットに似た香りを持つことから、マスカットワインの風味づけに使われていました。


精油は幸福感をもたらすことで知られ、特に女性ホルモンの変化に伴う心身の不調を癒す香りとして、古くから使われてきました。


研究では、クラリセージ精油の香りで、ゆっくりと深い呼吸が促されたことが報告されています。深呼吸は副交感神経を優位にし、心身をリラックスモードにしてくれる働きがあります。ゆったりくつろぎたいときや入浴後のストレッチタイムなどに、香らせてみましょう。


香りが強いので、使用量に気をつけるのが快適に使用するコツです。

サンダルウッド

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サンダルウッド精油は、ミルキーな甘さのある、ウッディ調の香り。原料となるサンダルウッドの木は別名をビャクダン(白檀)といい、古くから重宝されてきた香木のひとつです。


抗炎症作用や美白作用などが期待できるほか、心と身体をリラックスさせる精油として知られ、不安感や抑うつの症状にも用いられてきました。


不安や緊張を感じるときや、穏やかな気持ちになりたいときに取り入れるとよいでしょう。

ラベンダー

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ラベンダーの精油は、フルーティーでありながらフレッシュでさわやかな香りが魅力です。抗菌作用や鎮静作用、鎮痛作用、保湿作用などがあるとされ、古くからさまざまな用途で使われてきました。


リラックスアロマの代表格とされる香りですが、精神面だけでなく身体のリラックスにも有用であることが報告されており、1本持っておくと色々な場面で役立つ精油のひとつ。


心も身体も疲れ切ってしまったとき、高ぶった気持ちを落ち着かせたいときの味方となってくれる香りです。

リラックスのためのアロマ活用方法

アロマテラピーは特別な道具がなくても始められます。基本の使い方を覚えておけば、毎日の生活に気軽に取り入れることができますよ。

ここでは、精油を使用したリラックス方法について解説します。


アロマの楽しみ方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
【初心者必見】アロマの基本的な使い方|注意点も紹介

ティッシュアロマ

ティッシュやコットンに精油を1~2滴含ませて置いておくだけで、自分の周りだけにふんわり香りが広がります。


バッグやポケットに入れておけば、外出先で気分転換したいときや、大事なプレゼンの前にリラックスしたいときなどにも役立ちます。

アロマテラピートリートメント

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アロマテラピートリートメントとは、精油を植物油で希釈したトリートメントオイルを使用して、全身をトリートメントすることです。香りによるリラックスと、トリートメントによる血行促進やむくみケアの相乗効果が期待できます。


入浴後のボディケアやスキンケアとしてやさしくマッサージするように行うと、一日の疲れもリセットできそうです。精油や植物油の種類を選べば、保湿や美白、引き締めなどにも役立ちます。


トリートメントオイルの作り方は、下記の通りです。


〈準備するもの(30ml容器の場合)〉

  • 精油(エッセンシャルオイル)…1~6滴 ※顔に使用する場合は3滴まで
  • 植物油(オリーブ油、スイートアーモンド油など)…30ml
  • あると便利な用具…耐熱ガラスビーカー、耐熱ガラス棒、耐熱性保管容器


〈作り方〉

  1. ビーカーにまず植物油を入れ、精油を加える
  2. ガラス棒でよく混ぜ合わせ、耐熱性保管容器に移し、作製日を記載したラベルを貼る
  3. 作製後は冷暗所に保管し、1カ月以内に使い切る

マグカップアロマ

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マグカップアロマは、マグカップのお湯に精油を1~2滴垂らし、蒸気とともに立ち上る香りを楽しむ方法です。このとき、必ず目を閉じるよう注意します。


また、精油は飲用することができません。誤って飲まないよう気をつけましょう。

まとめ

嗅覚を通じて脳に働きかけるアロマテラピーは、リラックスしたいときにおすすめです。精油が1本あれば、特別な道具がなくても楽しむことができるので、まずは自分が心地よいと感じる香りを選んでみましょう。

監修
アロマサイエンス研究所
監修
アロマサイエンス研究所

植物の持つチカラが、心や身体にどのように作用するのか、研究・調査によってその有用性を明らかにし、さらに多くの方にアロマテラピーの魅力を伝えていくため、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が立ち上げた研究所。

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「sense of AROMA」は、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が運営するWEBメディアです。
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