睡眠におすすめのアロマとは?良質な睡眠を取るための方法も紹介

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「寝つきが悪くて、夜中に何度も目が覚めてしまう」「疲れているのに眠れない」など、睡眠のお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?眠れない夜が続くと、身体がだるく感じたり、集中力が低下したり、イライラしやすくなったりと、心身のバランスが崩れがちに。十分な睡眠は、心と身体を健やかに保つために欠かせない大事な要素です。


ぐっすり眠りたいときには、アロマの力が役立ちます。そこで今回は、睡眠におすすめのアロマと、良質な睡眠を得るための方法を紹介します。

不眠の原因とは

「小さなことが気になって、一度考え始めると頭から離れなくなり、眠れなくなってしまう……」

ストレス社会の現代では、多くの方が睡眠の悩みを抱えています。寝つきの悪さだけでなく、夜中に何度も起きてしまう、眠っても疲れが取れないといった睡眠のトラブル(睡眠障害)は、健康状態に影響を及ぼし、生活の質の低下をも招きかねません。


この原因のひとつが、自律神経のバランスの乱れです。自律神経とは、私たちの身体活動を調整している神経系のことです。


自律神経は、日中の活動を支える「交感神経」と、休息を促す「副交感神経」の2つから成り立ち、そのときの状況に合わせてバランスを取りながら働いています。


ところが、過度なストレスや不規則な生活習慣などが続くと、活動モードと休息モードの切り替えがうまくいかなくなってしまうのです。その結果、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりといった睡眠障害があらわれやすくなります。

睡眠時におすすめのアロマ

天然の植物の香りである精油には、副交感神経を優位にして心身を落ち着かせる働きを持つものが多くあるため、睡眠の質を高めたい方におすすめです。ここでは、睡眠時にぴったりのアロマを紹介します。

ベルガモット

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ベルガモットの精油は、かんきつ系らしいさわやかさと、柔らかく優雅な甘さを持った香りです。


研究では、ベルガモット精油を香らせることにより、睡眠の質が改善したことが確認されています。


「仕事でミスしてしまった」など、ベッドに入ったときに限って心配ごとや悩みごとを思い出してしまう方も多いのでは?そんなときには、ベルガモット精油を寝室に香らせてみましょう。心を落ち着かせ、穏やかな気持ちで眠りにつく手助けをしてくれるかもしれません。

ラベンダー

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ラベンダーの精油は、フレッシュでありながら、ほんのり甘さを感じるフローラルな香りが特徴です。


「睡眠といえばラベンダー」と言っても過言ではないほど、ラベンダー精油は古くから眠れないときのお助けアロマとして使われてきました。研究でも、ラベンダー精油の香りで寝つきがよくなった、睡眠の質が改善されたという結果が多数報告されています。

スイートマージョラム

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スイートマージョラム精油は、かすかに甘みを感じる、すっきりとした香りが特徴です。古くから、心と身体を温める香りとして親しまれてきました。

研究では、スイートマージョラムの精油を使ったアロマテラピートリートメントにより、睡眠の質や睡眠障害が改善したことが報告されています。


不規則な生活が続くと、体内時計が乱れ、眠りが浅くなってしまうことがあります。生活リズムを整えるのが難しいと感じる方は、入浴後のボディケアとしてスイートマージョラム精油を使ったセルフトリートメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。ホホバ油などの植物油大さじ1に精油1~3滴を混ぜるだけで、簡単にボディオイルが作れますよ。

スイートオレンジ

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スイートオレンジ精油は、みずみずしくフレッシュなシトラスの香りが特徴です。親しみのある香りで、老若男女問わず好まれる精油のひとつです。


元気を出したいときやリフレッシュしたいときに使われることが多い香りですが、研究では、スイートオレンジ精油の香りをかぐことで寝つきがよくなり、翌朝もすっきりと目覚められたことが確認されています。


日中の疲れやストレスを感じているときでも、スイートオレンジの心地よい香りに包まれることで、落ち着いた気持ちで眠りにつけるかもしれません。

アロマで質のよい睡眠をとる方法

眠りの質を高めるためにアロマを取り入れたいものの、どう使えばいいのかわからない方もいるでしょう。ここでは、精油を使って、リラックスした夜のひとときを作るための方法をお伝えします。

アロマで入浴をする

バスルームの画像

心身ともにリラックスできるバスタイムは、よりよい睡眠を得るためにとても効果的です。


私たちの身体は、体温が下がるタイミングで眠気を感じやすくなります。入浴によって身体を温め、体温が下がり始めるタイミングで寝ると、スムーズに眠りにつきやすくなります。入浴後は1時間以内に寝る準備を整えるのが、よい睡眠をとるためのコツです。


また、40℃前後のぬるめのお湯に20分程浸かることもポイント。さらに、入浴中に軽いストレッチをすれば、血行が促進されて身体の芯から温まり、冷え対策にもつながります。


お風呂でよりリラックスできるように、精油を加えてみるのもおすすめです。アロマを活用した入浴法をみていきましょう。

【アロマバス】
浴槽のお湯に、無水エタノールに溶かした精油を加えて入浴する方法です。入浴による温熱効果と精油によるリラクゼーション効果が期待できます。特に冷えが気になるときは、精油を無水エタノールに溶かし、天然塩に加えたものをお湯に入れれば、即席のアロマバスソルトに。


〈準備するもの(一般的な家庭の浴槽の場合)〉

  • 精油…1~5滴
  • 無水エタノール…5ml 

アロマバスソルトにする場合*上記に加えて用意

  • 天然塩…大さじ2

※無水エタノールは薬局などで購入できます。


〈方法〉

  1. 無水エタノールと精油を混ぜる
  2. 天然塩に1.を混ぜる(アロマバスソルトにする場合)
  3. 1.または2.を浴槽のお湯に入れてよくかき混ぜる
  4. 肩までじっくり浸かる

ピロースプレーなどで睡眠環境を整える

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天然の植物の香りは、心身をリラックスさせ、穏やかな気持ちで眠りの準備を整える手助けになります。


精油を使うために特別な道具は必要ありません。手軽に楽しむなら、ティッシュやコットンに1~2滴精油を垂らし、枕元に置くだけでもOKです。好みの香りを試しながら、リラックスできる空間を作りましょう。


また、ピロースプレーやアロマディフューザーを使うのもおすすめです。


ピロースプレーを枕やシーツにスプレーすることで、心地よい香りに包まれながら眠りにつくことができます。また、香りを持続させたいときは、アロマディフューザーで寝室全体に香りを漂わせるのもおすすめです。


ピロースプレーは簡単に手作りすることができます。作り方はこちらの記事をご覧ください。
アロマスプレーの作り方|保存方法や注意点も紹介

アロマを使う際の注意点

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精油は天然由来のものですが、使い方を誤ると思わぬトラブルを引き起こすこともあります。安全に楽しむために、注意点をしっかり確認しておきましょう。

火気に注意する

精油は引火しやすい性質があるため、火災の原因になる可能性があります。火の近くで使用したり、保管したりしないよう注意しましょう。

また、寝ている間に使用する際は、火を使わない方法を選ぶと安心です。

精油の原液を肌に直接つけない

精油は成分が高濃度に含まれているため、少量でも肌に刺激を与える可能性があります。原液をそのまま肌につけるのは避けましょう。アロマテラピートリートメントなどで肌に使用する際は、必ず植物油などで1%以下の濃度に薄めることが大切です。


万が一、誤って原液が肌についてしまった場合は、すみやかに水で洗い流してください。赤みや発疹、刺激などがみられた場合は、医療機関へ受診することをおすすめします。

まとめ

良質な睡眠は、毎日を快適に過ごすために欠かせない大切な要素です。

就寝前のアロマバスやピロースプレーで睡眠環境を整えれば、ぐっすりと眠って心身を休め、翌朝も元気に目覚めることができそうです。
香りの力を日常生活に取り入れていきたいと考えているなら「アロマテラピー検定」で精油の魅力を学んでみませんか?精油の知識を深め、ライフスタイルに合わせた使い方を学ぶことで、毎日をより健やかに過ごすことができます。

監修
アロマサイエンス研究所
監修
アロマサイエンス研究所

植物の持つチカラが、心や身体にどのように作用するのか、研究・調査によってその有用性を明らかにし、さらに多くの方にアロマテラピーの魅力を伝えていくため、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が立ち上げた研究所。

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「sense of AROMA」は、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が運営するWEBメディアです。
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