寒暖差に負けない春バテ対策!アロマで自分をいたわるケアも紹介

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春は新しい生活のスタートとともに、心地よい陽気が訪れる季節です。しかし、気温の変化が大きく、環境の変化も重なるこの時期は、「なんとなく身体がだるい」「疲れやすい」「やる気が出ない」などを感じる人が少なくありません。こうした春特有の不調は「春バテ」とも呼ばれています。

今回は、春バテの原因や基本的な対策から、アロマテラピーを活用した手軽なセルフケア方法までご紹介します。忙しい毎日の中でも無理なく取り入れられる対策を知って、春を快適に過ごしましょう。

春バテの主な原因は「寒暖差」によるもの

春バテの最大の原因は、季節の変わり目に起こる大きな寒暖差です。春は冬から夏への移行期にあたり、朝晩は冷え込む一方で日中は暖かくなるなど、一日の中でも気温が大きく変動します。このような寒暖差に対応するため、身体は自律神経を働かせて体温調節を行いますが、その負担が積み重なることで体調を崩しやすくなるのです。

特に注意したいのが「寒暖差アレルギー」と「寒暖差疲労」です。

寒暖差アレルギーは、気温差によって鼻粘膜の自律神経が乱れることで、くしゃみや鼻水、鼻づまりといったアレルギー性鼻炎のような症状が現れます。実際にはアレルギー反応ではなく、自律神経の乱れに伴う反応であることが特徴です。

一方、寒暖差疲労は、寒暖差に対応するために多くのエネルギーを消費することで疲労が蓄積され、だるさや倦怠感、頭痛、肩こり、めまいなど、さまざまな不調として現れます。

今すぐできる!基本の春バテ対策

春バテを防ぐには、日常生活の基本を見直すことが大切です。ここでは、食事・睡眠・入浴という3つの基本的な対策をご紹介します。

食事

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春バテ対策には、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。

主食(炭水化物などのエネルギー源)、主菜(たんぱく質)、副菜(ビタミン・ミネラル)をバランスよく組み合わせることが基本です。特に、疲れやすいと感じるときこそ、しっかりと3食を摂るように心がけましょう。

また、腸内環境を整えることも春バテ対策に有効です。腸はさまざまな免疫機能に関わっており、腸内環境が整うと体調の改善につながります。腸内環境を整えるには、善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑えることが大切です。

善玉菌を増やすには、食物繊維が豊富な緑黄色野菜やごぼう、発酵食品であるみそや納豆、玄米や胚芽米などの穀物を積極的に取り入れるとよいでしょう。

さらに、春の旬の食材を取り入れるのもおすすめです。旬の食材は、旬以外の時期と比べて栄養価が2倍以上あるといわれており、時季に応じて身体の働きをサポートしてくれます。

春の旬の食材には、ほどよい苦みと豊富な食物繊維が含まれており、冬の間に低下していた胃腸の働きをやさしく目覚めさせる役割があります。

<春の旬の食材例>
アスパラガス、菜の花、ピーマン、グリーンピース、キャベツ、ニラ、たけのこ、空豆、カリフラワー、いちご、バナナ、ネーブルオレンジ

睡眠

質のよい睡眠は、春バテ対策の基本となります。

睡眠不足が続くと自律神経のバランスが乱れ、身体のさまざまな不調につながります。健康と美容のためには7~8時間の睡眠が最適とされていますが、最低でも6時間以上は確保するように心がけましょう。

良質な睡眠を得るためには、いくつかのコツがあります。

まず、毎日起きる時間を一定にすることで、体内時計が整いやすくなります。

また、就寝3時間前には食事を終わらせることで、消化活動が睡眠を妨げることを防げます。寝る前のスマートフォンやテレビは脳を覚醒させてしまうため、できるだけ控えましょう。

さらに、就寝1時間前には部屋の照明をやや暗めの暖色系にすることで、自然な眠気を促すことができます。

入浴

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入浴は、春の疲れをやわらげるセルフケアのひとつです。湯船にゆっくりとつかって身体を温めることで、心身の疲れや緊張をほぐすことができます。シャワーだけで済ませてしまいがちな方も、春バテを感じたら湯船につかる習慣をつけてみましょう。

また、入浴には睡眠の質を高める役割もあります。入浴によって身体の深部の温度(深部体温)が上がり、その後だんだんと下がっていく過程で自然な眠気が訪れやすくなるためです。

理想的なのは、就寝の1~2時間前に38~40度程度のぬるめのお湯にゆっくりとつかることです。また、後ほど紹介するアロマテラピーを組み合わせてみるのもよいでしょう。

アロマテラピーが春バテ対策に役立つ理由

アロマテラピーは、香りを楽しみながら心身のバランスを整えるセルフケアとして、幅広い世代に親しまれています。

春バテ対策としてアロマテラピーが取り入れられる理由のひとつは、香りが脳に直接働きかけ、自律神経のバランスを整えてくれるメカニズムにあります。

嗅覚でキャッチされた香りの情報は、脳の大脳辺縁系に直接届きます。そこで好き・嫌いの感情を呼び起こす「偏桃体」を通った後、自律神経やホルモン、免疫のバランスを司る「視床下部」に伝達され、感情や記憶、体調などに変化が起こります。

脳の画像

自律神経には心身を活動モードに導く交感神経と、リラックスモードに導く副交感神経があり、両者のバランスが取れていることが健康な状態です。しかし、ストレスや寒暖差などで交感神経の活動が優位になると自律神経のバランスが乱れ、体調が不安定になりやすくなります。

アロマテラピーで用いる精油(エッセンシャルオイル)には、嗅覚を通じて副交感神経の働きを高め、リラックスモードに導いてくれるものが多く存在します。

AEAJが行った調査において、寒暖差による体調の変化にアロマテラピーを活用する人に対し、「アロマを使用した結果はどうでしたか?」という質問をしたところ、「気持ちが楽になったように感じた」と回答した人が85.5%、「症状が緩和されたように感じた」と回答した人が38.6%という結果が出ています。

寒暖差の影響とアロマテラピーに関する調査の画像
AEAJ「寒暖差の影響とアロマテラピーに関する調査」(2022年/回答数1,406人)より

このような調査結果から、アロマテラピーは春の不調を感じやすい時期に、心身のケアに役立つ習慣として取り入れている人が多いことがうかがえます。

春バテにおすすめのアロマ

春バテ対策として特におすすめの精油を3つご紹介します。いずれも多くの人に愛用されており、リラックスを促したり、気分を明るくしたりするのに役立つ精油です。

ラベンダー

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ラベンダー精油は、フレッシュでフルーティ感のある香りを持ちます。ストレスや緊張が高まったときに、心と身体をやさしくほぐしてくれる香りとして広く親しまれています。

春バテで疲れを感じたり、気持ちが張りつめやすいときに、ラベンダーの香りを取り入れてみると、気分がゆるやかにほぐれていくのを感じられるかもしれません。

詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

スイートオレンジ

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スイートオレンジ精油は、みずみずしく甘いかんきつ系の香りが魅力です。明るく前向きな気持ちに導く作用があるといわれており、春先の気温差や環境の変化によって気分が沈みがちなときにおすすめです。

また、就寝時にスイートオレンジ精油を嗅ぐことで、スムーズな入眠とすっきりとした目覚めが得られたという報告があります。そのため、夜のリラックスタイムにもぴったりの香りといえるでしょう。

ゼラニウム

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ゼラニウム精油は、ローズのような華やかさと、かすかにグリーンな印象が感じられる香りが特徴です。女性の心と身体の揺らぎに寄り添う香りとして人気があり、落ち着きと華やかさの両面を持ち合わせています。

ゼラニウム精油の香りにより、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が増えたことが研究で確認されています。

気分が不安定なときや、月経前後など女性特有のゆらぎを感じやすいときに、ゼラニウムの香りを取り入れてみるとよいでしょう。

こちらの記事でも詳しく解説しています。

忙しくても大丈夫!簡単アロマ活用法

アロマテラピーと聞くと「難しそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、実は身近なものを使って手軽に楽しむことができます。

ここでは、忙しい日常の中でも簡単に取り入れられるアロマ活用法を3つ紹介します。

アロマスプレー

アロマスプレーの画像

アロマスプレーは、手軽にアロマテラピーを楽しめる方法のひとつです。ハンカチやマスクにひと吹きして、ふんわりと香るアロマを感じることで、気分の切り替えやリフレッシュに役立ちます。外出先でも使いやすいため、職場や通勤中などに気軽に取り入れられるのが魅力です。

アロマスプレーは、精油と無水エタノール、精製水があれば自分でも簡単に作ることができます。好みの香りでオリジナルのアロマスプレーを作れば、日々の習慣として取り入れやすく、より愛着を持って使い続けられるでしょう。

作り方や保存方法については、こちらの記事をご覧ください。

マグカップアロマ

マグカップアロマの画像

マグカップアロマは、蒸気とともに香りを楽しむアロマテラピーの方法です。マグカップに注いだお湯に精油を1~3滴垂らし、目を閉じて、立ち上る蒸気とともに香りをゆっくりと鼻から吸い込みます。

温かい蒸気に包まれながら香りに意識を向けることで、気分が落ち着いたり、穏やかなひとときを過ごしたりするきっかけになります。忙しい毎日の合間に取り入れやすく、気分転換やリラックスタイムのひとつとしてもおすすめです。


〈準備するもの〉

  • 精油…1~3滴
  • 熱湯…適量
  • 用具…マグカップ(ボウルや洗面器でも代用可能)


〈方法〉

  1. マグカップに半分ほど熱湯を注ぐ。
  2. 精油を1~3滴垂らす。
  3. 目を閉じて、カップから立ち上る蒸気をゆっくりと鼻から吸い込む。

※誤って飲まないように注意しましょう。使用後はマグカップをよく洗ってください。
※不快感や異変を感じた場合は、使用を中止しましょう。
※咳がひどいときや、ぜんそくの場合は行わないようにしましょう。

アロマバス

お風呂の画像

入浴時にアロマテラピーを取り入れるアロマバスは、春バテ対策のひとつである「入浴」と「アロマテラピー」を同時に実践できる方法です。浴槽に精油を加えることで、入浴中に香りを楽しみながらリラックスできます。

精油は水に溶けにくい性質を持っているため、必ず無水エタノールに混ぜてから使用しましょう。無水エタノール5mlに精油1~5滴を混ぜ、それを浴槽に入れるだけで簡単にアロマバスが楽しめます。

さらに、無水エタノールに精油を混ぜて天然塩(大さじ2程度)に加えれば、アロマバスソルトとして活用できます。

アロマバスの詳しい方法や効果、注意点については、こちらをお読みください。

まとめ

春バテの主な原因は寒暖差による自律神経の乱れです。食事や睡眠、入浴といった生活習慣の見直しに加えて、アロマテラピーを取り入れることで、心身のバランスを整えやすくなります。忙しい毎日の中でも手軽に実践できる方法がたくさんありますので、ぜひ自分に合った方法を見つけましょう。

アロマテラピーについてもっと深く学びたい方は、「アロマテラピー検定」に挑戦してみてはいかがでしょうか。アロマテラピーの基礎知識から実践的な活用法まで体系的に学ぶことができます。

【出典】
松永慶子,他 (2013) オレンジ・スイートのにおいが要介護高齢者の就眠前不安にもたらす生理的影響. アロマテラピー学雑誌 13(1):47-54.
K. Shinohara, et al. (2017) Effects of essential oil exposure on salivary estrogen concentration in perimenopausal women. Neuroendocrinology Letters 37(8):567-572.

監修
アロマサイエンス研究所
監修
アロマサイエンス研究所

植物の持つチカラが、心や身体にどのように作用するのか、研究・調査によってその有用性を明らかにし、さらに多くの方にアロマテラピーの魅力を伝えていくため、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が立ち上げた研究所。

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「sense of AROMA」は、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が運営するWEBメディアです。
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