人工鼻の誕生⁉嗅覚の代わりに感覚システムを使う技術が進化
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※画像はイメージ
フランス国立科学研究センター(CNRS)と電子鼻を開発するスタートアップ企業のAryballeは、においを検出するセンサーと、鼻腔内の三叉神経を電気的に刺激するデバイスを組み合わせ、嗅覚に障害を持つ人でも特定のにおいの違いを感じ分けられるかを検証しました。
このシステムは嗅神経や嗅球を直接回復させるのではなく、におい情報を「別の神経回路」に載せ替える感覚代替技術として設計されています。
実験では、健康な嗅覚を持つ13人と嗅覚を失った52人の被験者に対し、Aryballeのセンサーが検出した、ライラックやラズベリーに対応する化合物のにおいを、それぞれ異なるパターンの電気刺激として鼻腔内に提示。
その結果、多くの被験者が刺激自体を知覚し、一部は2種類以上のにおいに対応する刺激パターンを区別できることが示され、嗅覚を失っていても「異なるにおいがある」という情報だけは伝えられる可能性が確認されました。
研究者たちは、今後も識別精度を向上させられる可能性を探ろうとしています。
出典:Stanley H, et al.(2025) Substitution of human olfaction by the trigeminal system.Science Advances 11(48):7926.
